健康診断や人間ドックで「要再検査」「要精密検査」と言われたものの、症状がないため様子を見ていませんか。
健康診断や人間ドックは、病気の早期発見だけでなく、将来の病気を予防するための大切な健康チェックです。
高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病は、初期にはほとんど症状がありません。
しかし、放置すると動脈硬化が進行し、心筋梗塞・脳卒中・腎障害・心不全などの原因となります。
近年は、「症状が出てから治療する」のではなく、健診で早期にリスクを見つけ、予防することが重要とされています。
健診は現在の健康状態を確認するために、人間ドックはさらに詳しく将来の病気リスクまで評価するために行われます。当院では循環器診療の観点から、健診異常の原因を詳しく評価し、将来の病気の予防につなげています。
健診結果で「異常あり」と言われた方へ— “症状がない今”の対応が重要です
「再検査と言われたけれど元気だから大丈夫」
「毎年少し高いだけだから様子を見ている」
そのような段階でも、動脈硬化や生活習慣病が進行していることがあります。
特に、
- 高血圧
- LDLコレステロール高値
- 高血糖
- 肥満
- 喫煙
は、心筋梗塞や脳卒中の重要な危険因子とされています。
健康診断の判定について
A判定(異常なし)
明らかな異常は認めません。
今後も定期的な健診を継続しましょう。
B判定(軽度異常)
軽度の異常があります。
生活習慣改善により予防できる段階です。
C判定(要経過観察)
定期的な再検査が必要です。
数値悪化を防ぐため、早めの介入が重要です。
D判定(要精密検査)
詳しい検査が必要です。
症状がなくても病気が隠れている場合があります。
E判定(要治療)
治療が必要な状態です。
放置すると、将来的な心血管疾患リスク上昇につながります。
特にご相談の多い健診異常・このような項目を指摘された方はご相談ください
【心電図異常】
健診心電図では、
- 不整脈
- 心房細動
- ST-T変化
- 左室肥大
- 徐脈・頻脈
などが見つかることがあります。
特に心房細動は脳梗塞リスクと関連し、早期発見が重要です。
一方で、健診心電図だけでは判断が難しい場合もあり、必要に応じて
- ホルター心電図
- 心エコー検査
- 運動負荷検査
などを追加します。
【血圧が高い】
健診で 140/90mmHg以上 を指摘された場合、あるいは家庭血圧 135/85mmHg以上の場合に高血圧が疑われます。
2025年8月に6年ぶりに改定となった日本高血圧学会の高血圧管理・治療ガイドライン2025(JSH2025)では個別の背景に配慮しながら高齢者も含め全年齢で収縮期血圧130/80㎜Hg 未満を目指すことに統一されました。これはたくさんの蓄積したデータに基づいて75歳以上であっても収縮期血圧130㎜Hg未満を目標にすることのほうがメリットがあるということが判明したためです。
高血圧は、自覚症状がないまま動脈硬化を進行させ、
- 脳卒中
- 心不全
- 心筋梗塞
- 腎障害
の重要な原因となります。
当院ではまず家庭血圧を測定いただきその状況に応じて生活指導を 必要時、薬物治療を行っております。
【LDLコレステロール・中性脂肪が高い】
LDLコレステロール高値は、動脈硬化の主要な危険因子です。
日本動脈硬化学会では、一般的に LDLコレステロール 140mg/dL以上 を高LDL血症としています。
また、
- 糖尿病
- 高血圧
- 喫煙
- 慢性腎臓病
- 心血管疾患既往
などがある場合は、より厳格な管理が推奨されています。
中性脂肪高値やHDL低値も、メタボリックシンドロームや動脈硬化と関連します。
生活習慣改善に加え、必要時は薬物治療も含めて総合的に評価します。
【HbA1c・血糖値が高い】
HbA1cは、過去1〜2か月の平均血糖を反映する指標です。
一般的に、
- HbA1c 5.6%以上:境界域
- HbA1c 6.5%以上:糖尿病の可能性
とされます。
糖尿病は、網膜症・腎症・神経障害だけでなく、心筋梗塞や脳卒中リスクを高めることが知られています。
「まだ糖尿病ではない段階」から動脈硬化が進み始めることが知られています。生活改善を始めることが、将来の合併症予防に重要です。
【肝機能異常】
AST・ALT・γ-GTP高値は、
- 脂肪肝
- アルコール
- 薬剤
- ウイルス性肝炎
などが原因となります。
近年は、肥満や糖尿病に関連する脂肪性肝疾患(MASLD)が増加しています。
脂肪肝は肝臓だけでなく、動脈硬化や心血管疾患とも関連することがわかっています。
【尿酸値が高い】
一般的に尿酸値 7.0mg/dL以上 を高尿酸血症といいます。
高尿酸血症は、痛風だけでなく、
- 高血圧
- 慢性腎臓病
- 心血管疾患
との関連も報告されています。
食事・飲酒・体重管理に加え、痛風を発症されたことのある方など、必要に応じて薬物治療を検討します。
当院でできること
当院では、
- 健診結果の詳しい説明
- 必要な追加検査・精密検査
- 家庭血圧指導
- 生活習慣改善アドバイス
- 薬物治療の必要性評価
- 専門医療機関との連携
を行っております。
「すぐに治療が必要か」
「まず生活改善から始められるか」
を、ガイドラインやエビデンスを踏まえて循環器専門医・総合内科専門医が総合的に判断します
このような方はご相談ください
- 健診で心電図異常を指摘された
- 動悸や脈の乱れが気になる
- 血圧が高いと言われた
- コレステロールが高い
- 血糖値やHbA1cが高い
- 再検査を勧められた
当院の特徴
日本循環器学会認定循環器専門医が診療
日本内科学会認定 総合内科専門医が診療
ホルター心電図検査に対応
心エコー検査に対応
睡眠時無呼吸症候群(SAS)検査に対応
JR六甲道駅徒歩1分
よくある質問(FAQ)
Q1. 健康診断で心電図異常と言われましたが、自覚症状がありません。受診した方がよいですか?
A. 心房細動や期外収縮、心肥大などは症状がなくても見つかることがあります。健診の心電図は短時間の記録のため、必要に応じてホルター心電図や心エコー検査で詳しく評価することをおすすめします。
Q2. 心電図の「ST-T異常」とは何ですか?
A. 心臓の電気的な回復過程に変化がみられる状態です。加齢や高血圧による変化の場合もありますが、心筋虚血や心肥大が隠れていることもあります。循環器専門医による評価をおすすめします。
Q3. 健診で「不整脈」と言われました。放置しても大丈夫ですか?
A. 不整脈には問題のないものもありますが、心房細動など脳梗塞の原因となるものもあります。まずは原因を確認することが大切です。
Q4. ホルター心電図とはどのような検査ですか?
A. 小型の心電図記録装置を24時間装着し、日常生活の中で発生する不整脈や動悸を記録する検査です。健診心電図では見つからない異常が見つかることがあります。
Q5. 血圧が140/90mmHgを超えていました。すぐ薬が必要ですか?
A. 必ずしもすぐ薬が必要とは限りません。まず家庭血圧を測定し、生活習慣や心血管リスクを総合的に評価したうえで治療方針を決定します。
Q6. コレステロールが高いと薬を飲まなければいけませんか?
A. LDLコレステロール値だけでなく、年齢、高血圧、糖尿病、喫煙歴などを総合的に評価して判断します。生活習慣改善のみで経過をみる場合もあります。
Q7. HbA1cが高いと言われました。糖尿病ですか?
A. HbA1cだけで糖尿病と診断できない場合もあります。血糖値や過去の検査結果も参考にしながら総合的に判断します。
Q8. 糖尿病予備群と言われました。受診した方がよいですか?
A. 糖尿病予備群の段階から動脈硬化は進行すると考えられています。生活習慣の見直しにより糖尿病への進行を予防できる可能性があります。
Q9. 健診結果を持参すれば診てもらえますか?
A. 健診結果や人間ドック結果をご持参ください。過去の結果もあれば経年的な変化を確認できます。
Q10. 睡眠時無呼吸症候群は高血圧と関係がありますか?
A. 関係があります。睡眠時無呼吸症候群は高血圧、不整脈、心不全の原因となることがあります。いびきや日中の眠気がある方は検査をおすすめします。
Q11. 心エコー検査とはどのような検査ですか?
A. 超音波を使って心臓の動きや弁の状態を調べる検査です。高血圧による心肥大や弁膜症、心不全などを評価できます。
Q12. 健診で異常があった場合、どれくらい早く受診すればよいですか?
A. 要精密検査(D判定)や要治療(E判定)の場合は、できるだけ早めの受診をおすすめします。症状がなくても病気が進行していることがあります。

